うずら話 - ヒメウズラの生活

と鳥に関する雑学、たまに旅のエピソードやレトロな話などのんびりと

* * * お す す め * * *

鳥の卵管炎とは何ぞや

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波さんがなってしまった『卵管炎』。
卵管の炎症なのか~、バイ菌や他にも色んな原因があるのか~、卵がお腹の中に落ちて?なったりもするのか~ と、お医者さんから聞いた事を手掛かりに、この際ちょいと調べてまとめておこうと思います。

波さんの場合

初診時症状
🐤 左足の跛行、左羽の下がり・脇の開き
🐤 便の切れが悪くなる → 出が悪くなる → 糞が巨大化 → 一時自力排便困難
🐤 下腹部の膨満?(ブヨブヨしている)

治療三週目現在
🐤 左羽の下がり・脇の開き
🐤 糞大きいが自然に出ている
🐤 下腹部のブヨブヨは小さくなった

お医者さんいわく『卵管の炎症はだいぶ治まっているようだけど』という事なので、どこか他の場所がまだ悪いのかな?
見た感じで気になるのは左羽の状態で、こんな風に少し脇が浮いたままです。

ヒメウズラのイラスト
左の脇がしまりません、脇が甘いです

♀鳥の生殖器

まず鳥さんの体の中で卵巣・卵管などの卵に関する器官はどうなっているのか、図で見ると。

ニワトリの卵巣・卵管の図
ニワトリの卵巣・卵管の図
こんな感じになっているそうです、これはニワトリさんですがウズラも他産卵家禽なので近い造りなんじゃないでしょうか。卵巣がかなり上半身側というか胸の辺りにあるんですね、人間の卵巣のイメージだと骨盤辺りなので、『なぜそこに?』と不思議な感じがします。胸に卵巣があるという事は丁度左羽の付け根に近いのでは...何か関係がありそうか次回通院時お医者さんに聞いてみよう。
そういえばお肉屋さんでこういうのが売ってあるような気もしますが、自分で買ったことが無く、また自分で鶏を捌いたことも無いのでこの部位がどこにあるのかよく知らずにいました。

ここも参考に良いサイトです。
家畜生体機構学研究室 鳥の体あれこれ
https://home.hiroshima-u.ac.jp/anat/tori.html

卵管炎とは

『卵管に感染性または非感染性の炎症が起きた状態。感染性として総排泄腔からの感染や血流に乗っての感染、非感染性として腫瘍や卵管蓄卵材症など様々な疾患に付随して起こる。』by 小鳥の病気.com
buncho-univ.com
上記のサイト等を見るに、生殖器官関連の病気に付随しておこる炎症ということですね。

♀鳥の生殖器関連のさまざまな病気

♀鳥の生殖器官関連の病気は色々ありますね

飼鳥の医学 by 横浜小鳥の病院
http://www.avianmedicine.jp/category/1556337.htmlwww.avianmedicine.jp
お腹のブヨブヨは炎症による膨満(腹水の場合も)ですが、卵管外の腹腔に卵黄が落ちて(!)他の臓器等に癒着し炎症を起こしたり、腫瘍になったりする事があるそうです。『黄身が体内に落っこちるってどういう事!?』と驚きましたが、以下の図のように
卵墜症
卵黄がお腹の中に落っこちてしまう
卵巣から漏斗部に卵黄が移動する時に、何らかの要因で漏斗の外側に滑り落ちてしまうらしい...何故そんなゆるい造りなんだ...さらに人間と違って鳥には横隔膜が無いので、体の下の方まで落ちていってしまう事もあるそうで...なんてややこしい....😭
ちゃんとした解説は以下です
『卵黄物質が腹腔に落下(卵墜)し、腹膜の炎症が急激に発生し、経過が長いと腹水が溜まる。
原因:産卵期の鳥が驚愕したり、大腸菌症、その他高熱を発する疾病の初期に発生する。』

...びっくりした拍子に、黄身が脱走って、笑えないですねホント😓

菌に感染して黄身が落っこちる事も....

大腸菌
生殖器尻つつきや脱肛による傷口に大腸菌が感染すると、そこから卵管を伝って、大腸菌が直接体内(腹腔)に到達する。そして、そこで感染が起こると腹膜炎になる。また、卵管に感染すると、卵黄(卵子)が卵管外に排卵され、卵墜性腹膜炎になる可能性もある。さらに、産卵ピークに入る時期や産卵ピーク期は、エストロジェン濃度が高くなり免疫力が下がるため、細菌に感染しやすくなる
http://www.ghen.co.jp/jp/tech/hydeo/pdfs/hydeoservicechips146.pdf

大型便の原因

糞がでかくなるのは、患部の腫れが消化器官(まあ、腸ですか)を圧迫し便通を阻害しているから、らしいのでまだ内臓のどこかに異常があるんでしょう。

大型便の原因はその他にもあるようです。
リンク先 鳥の便の写真があります
www.avianmedicine.jp

原因・対策の模索

結局のところどの部位にどんな異常が起きているのか、は治療過程での変化・薬の効果を見て絞り込んでいくしかないようです。(精密検査?等すればわかるのかもですが)
人間にできる予防策としては、
🐤 たんぱく質、カルシウム、ビタミンなど十分な栄養
🐤 飼育環境の衛生管理、バイオリズムの狂わない環境づくり
🐤 発情の抑制(可能な限り)
と常日頃から気をつけておくべき、基本事項という感じですね....

人間と生活している限り完全な鳥ペースは難しいでしょうが、体調をよくチェックして普段との違いを見逃さないことが大事だなと思います。

ヒメウズラの♀
さて、波さん全快できるでしょうか?頼むよ美人さん

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