ヒメウズラの卵は大体4~6gですが、体重が55gとしても約10分の1の重さ、小さい体には大きすぎるサイズだと思います。うーんと踏んばって、『キュゥゥゥ~...』と痛そうな声を出しているのを見ると、卵一個生むのも大仕事です。あんな固い塊が腹の中を移動するのだから、そりゃあ楽ではないでしょう。ポコンとすんなり出てくればラッキー、出てこなければ...命に関わります。こんな♀鳥の苦労は、スーパーに山積みの鶏やウズラの卵のイメージ→元気にポコポコ生んで大量出荷いただきまーす🍳、からは想像しにくいです。

真ん丸くなって目をつぶり、毎朝ゴハン時のハイテンションは全くなく明らかに異常。病鳥用保温箱に移動し30℃設定に温めますがかなり辛そう、そっと腹をなでると...固いものがあるような感触が...。少し身じろぎした途端にころんと横に倒れる銀さん。これはもう温度がどうのというレベルではないのですぐ病院に、開院までまだ30分ほどありますが早く行って並びます。初外出で目がぱっちりする銀さん、辛いはずですが緊張が上回っているのかシュッとしています。開院前なのに既に二~三人並んでいます、もう少し辛抱してくれ銀さん...。
診察結果はやはり卵詰まりで、総排泄口近くの卵管癒着で排出出来なくなっていた卵を摘出してもらいました。出口まで降りてきている卵を押しても、出口がくっついて開きませんでした。押されている間『キュゥゥゥ』と耐える銀さん、お医者さん、看護師さん、私の全員による頑張れコール。ジェル状の薬品を塗った器具でくっついた出口をそっと開くと、卵がぷりっと出てきました。卵自体はしっかりした良い卵でした。
卵が出た途端にすっきり顔の銀さん、薬をもらい帰宅し食欲復活、しばらくはホカホカ病人箱で療養です。卵を押し出したのでおしりが痛いのか、この夜だけは座らずに、ぐらんぐらんしつつ立ったまま眠ってましたw 三日後に自力でいい卵を生み、その後三ケ月間は問題ありませんでした。
10月初旬の朝、具合が悪そうな銀さん、食欲なし、腹に異物感。即病院に行き詰まった卵を摘出してもらいました。卵はいい卵ですが、銀さんの卵管には卵が通りにくい箇所があるようだとの事。バイオリズムが低下すると、卵を押し出すパワーが足りなくなります。気温の低下も影響するでしょう、夜間ヒーター入っていますが昼間の気温ほどは上がりませんので、温度変化が原因かもしれません。今回は卵が出てもショック状態で暫く元気がなかった銀さん、頑張り時間が長いと体力が落ちるとの事で、夜間にずっと頑張っていたのかもしれません。
一週間後、産卵に問題なくなったので元のケージに昼間のみ帰宅させてみる。嬉しそうにパインチップ浴びしていた銀さんですが、夕方ホカホカ箱に戻そうと見たら異変が...。うーんと踏ん張り体勢を見せる銀さんですが何も出ません、具合は悪くなさそうなので暫く様子見、ホカホカ箱で小一時間ほど踏ん張り続けるも...出ないので病院へ...😢。今回取り出してもらったのはブヨブヨの軟卵でこんな卵は初めて生みました、原因は当然カルシウム不足ですが...。初卵詰まり以来銀さんの餌は特にボレー粉パウダー大盛りです、それでもこうなるとは...。いかに産卵がカルシウムを大量消費するか(または鳥がカルシウムを吸収できていないか)痛感します。とはいえ他の♀達は元気に良い卵生んでいるので、銀さんの体質もあるかもしれません。今回は踏んばり時間も短くブヨたまだったおかげで摘出後すぐ元気に、おしりも痛くないし何事もなかったかのように帰宅。
昨年は10月頭に休卵に入っていた銀さん、もういい加減踏ん張り納めしてほしいものです。元々は♂を蹴散らす女番長なので、病人箱でデレッとしてるのは似合わない、早く女傑に戻って下さい、ね銀ちゃん。



