うずら話 - ヒメウズラの生活

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卵の謎Ⅱ- 卵白 - 柔らか防壁

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卵の謎Ⅰ- 命のカプセル では卵の殻(と表面)について調べました。
uzurabanashi.hatenablog.com
今回はもう少し内部に入って、卵殻膜卵白について少し調べてみました。

🐤 卵の構造

卵の構造図
卵の構造

🐤 卵殻膜と気室

卵殻膜は二層になっていて、殻に接している外卵殻膜と内側で卵白に接している内卵殻膜があります。

  • 内卵殻膜
    目の細かい網のような構造で、細菌を捕まえる網の役割をしていると考えられています。
  • 外卵殻膜
    内卵殻膜に比べて薄く繊維の目が粗い。卵殻と内卵殻膜との接着層として機能していると考えられています。

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🐤 卵殻膜を電子顕微鏡で見た画像がのっています: シルラボ
slab.hitachi-chem-ts.co.jp
🐤 卵殻膜を使った製品があります:キューピー
www.kewpie.co.jp

f:id:uzurabanashi:20200503200421j:plain気室のへこみ
気室とは2層になっている卵殻膜のうち卵殻に密着した膜から内側の膜が分離してできた空間を指し、卵の鈍端に多く見られるものです。(まれに鈍端以外の部位にもできます。)
気室は産卵直後はほとんど無く、冷えて中身が収縮するにつれ気孔から空気が取り込まれ、卵の鈍端にあるくぼみに空気が溜まります。その後、卵の水分が卵殻を通して蒸発し気室の増大が起こります。気室が下になるような卵の置き方をすると気室は上方へ徐々に移動します。

胚が成長するとヒナの姿勢は気室のある方に頭は来るようになり、孵化の1~2日前になると、ヒナは嘴を気室に突き刺して肺呼吸を始めます。
🐤 ヒナが孵化するまでの動きが見られます:Poultry Hub Australia
www.youtube.com

🐤 卵白は卵黄を守る柔らか防壁

ヒメウズラの卵
銀ちゃんの卵を割ってみました、黄身が大きい
卵白は卵黄膜と卵殻膜の間にあるゾル状の物質、90%近くが水分で、残りは主にタンパク質です。卵白には胚の発生に必要な水分の保持&供給と、胚と卵黄を保護する役割があります。
卵白タンパク質の主成分はアルブミンですが、その他にリゾチームをはじめ100種類以上の抗菌タンパク質が含まれています。(リゾチームは抗菌、抗ウィルス作用、免疫を高める作用のある天然酵素でヒトの涙や唾液などにも含まれています。)卵白の一部を皿にとって置いておいておくと、2~3ケ月しても卵白には細菌が繁殖しません。

卵白には4種類あり、外側から順に(%は鶏卵の場合)

  • 外水様卵白(卵白全体の23%)
    水分が多く粘度が低い。
  • 濃厚卵白(53%)
    粘度の高いゲル状で卵黄の回りにこんもりとある部分。
  • 内水様卵白(17%)
    水分が多く粘度が低い。
  • カラザ状卵白層(3%)
    卵黄の両端に細い繊維を形成しそれがよじれて二本の(卵帯)になると思われる。カラザは卵黄を卵白の中央に吊るしていて、卵が転がった時卵黄を回転させ胚は常に内水様卵白内の卵黄の上に保たれている。
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    胚がいつも親の体に一番近いところにくるし、
    卵の表面に最も近くなるので酸素を多く取り込めます。

抗菌タンパク質は暖かい温度、抱卵されている時の温度で最大の効果を発揮するそうです。

🐤 水分は命の源

鶏卵から卵黄を減らした場合、孵化したヒナのお腹の栄養が少ないだけで他にはほとんど影響が無かったが、卵白を減らした場合には発育不全のヒナが生まれたそうです。これはヒナの発生と成長に必要な水分が十分に得られないためらしい。卵白がいかに重要か良くわかりますね。