うずら話 - ヒメウズラの生活

と鳥に関する雑学、たまに旅のエピソードやレトロな話などのんびりと

* * * お す す め * * *

雑記 書籍『苦役列車』

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2010年下半期 芥川龍之介賞受賞作『苦役列車』を、遅ればせながら読んでみたという話です。
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🚃不運な第一印象

この作品が賞を取って評判になったとき、うずら話が芥川賞に持っていた『最年少!スタイリッシュ新人』のイメージにそぐわないタイトルが気になって、読んでみようかな?と思ったけどやめた理由、それは...

たまたま何かのTV番組に作者の西村賢太氏が出ていてその容姿にビックリ、見た目が変とかではありません、むしろ噂で知る氏の作品のイメージ通り、飄々無頼な良い感じなのですが...なんと、うずら話が以前勤めていた会社で、無茶苦茶色んなことをやらかして最終的にクビ退職していった同僚にソッッッックリ!!だったのです。この同僚のやらかしはもう伝説級で、『世の中にこんな人がいるとは...しかもこんな普通の会社にけっこう長い間いたのに、よく今まで表ざたにならなかったな...』という、軽いトラウマwを抱えるレベルだったので、画面に映った西村氏を「えっ!!〇〇さん!!?有名作家になったの!!?」と五度見はしてしまいました。
よ~く見ると、西村氏のほうが年齢が上だし、元同僚の〇〇さんは関西出身、西村氏は東京なので全くの別人でホッと?しましたが、そのショックwでなんとなく読む気がなくなり、レビュー等で風俗関連の赤裸々な描写が!など強調されているのを見て余計に足が遠のき、今後西村氏の本を手に取る事はないだろうと思っていました。
そして2022年に西村氏が亡くなられたニュースを見て、作家として成功しまだお若いのに、お気の毒で残念なことだけれど、きっと破天荒に太く短く生きられたのだろう、と思ったのを覚えています。


破天荒!!!?

🚃ルネッサーンスとはてなブログの書評で再浮上

うずら話は作業しながらYoutubeを視聴することが多いのですが、少し前に偶然おすすめに出て来た↓この動画を見て、『苦役列車』と西村健太氏のことを思い出しました。
↓芸人の山田ルイ53世さんの明るいイメージからは想像できない内容で、意外でした。後編もあります
山田さんの『人生、長すぎる』にちょっと共感しました。
www.youtube.com
さらに、うずら話はペットを筆頭に、はてなの色んなカテゴリのブログを拝見しておりますが、書評ブログもいくつか見てまして、最近その中の一つで『苦役列車』が取り上げられていました。西村氏の交友関係に触れられている箇所で、玉袋筋太郎氏(酷い名前ですがw)の名が出ていて、うずら話はこの芸人さんが結構好きなので気になって読んでいくうちに『こりゃ~食わず嫌いで読まなかったのは、失敗だったかも...』と思い、いそいそ図書館に行き『苦役列車』をはじめ西村氏の作品を数冊借りてきました。


今回は買わなくて、ゴメン

🚃古風な江戸っ子

書籍『苦役列車』は『第1部 苦役列車』、『第2部 落ちぶれて袖に涙の降りかかる』の2部構成になっていて、主人公の北町貫多(西村氏本人がモデルの私小説)の人生、1部では19歳、2部は40歳の状況を描いています。あらすじはWikipediaにも書いてありますので、ご参照ください。→Wikipedia『苦役列車』


苦役には、重労働も含まれます

第1部の方がレビュー等で知るとおり『社会の不条理さに怒りを溜め、厄介な自意識を抱えながら投げやりに生きる』様が濃く表れていると感じましたが、意外だったのがその古めかしい文体です。大正・昭和初期の作家が使っていたような言葉が使われており、はじめ『ん?...これは安易な箔つけスタイルなのかな?』と思いましたが、そうではありません。西村氏には『没後弟子』を自称するほど傾倒した作家 藤澤清造氏が居たり、青年期に無頼派田中英光氏に影響を受けたりしている事から、自然と古風な文体になったのではと思います。とはいえ古めかしい一辺倒ではなく、面白おかしい表現や独自の熟語などは、うずら話が好きな町田康氏(私にとっては、パンク歌手 町田町蔵ですが)が思いだされて楽しいです。赤裸々すぎてグロテスクなのか?と身構えていた風俗描写は、まったく平気でした、普通すぎてむしろ拍子抜けしました。
第2部は1部ほどの古めかしさがなく、40歳になった作者のリアルタイムな私小説感が出ていて、うずら話はこの2部の方が好きです。電話機の前に、大きな体でちょこんと座り、受賞の連絡を待つ西村氏の姿が目に浮かぶようで、くすっと笑ってしまいます。

それにしても、西村氏が月命日の毎月29日、菩提寺である石川県七尾市の西光寺での墓参を欠かさず、隣に自身の生前墓を建てるくらい信奉していた藤澤清造氏とはいったいどんな作家なのか知りたくなって、現在『根津権現裏』藤澤清造著を読んでいます。こういう繋がりでする読書も良いものですね。
ja.wikipedia.org


その日ぐらしの肉体労働から、売れっ子作家へ
www3.nhk.or.jp

🚃愛すべき悪友


とことん酔っ払い友達

苦役列車』のプロモーションのコピーは『友ナシ、金ナシ、女ナシ。この愛すべき、ろくでナシ』ですが、西村氏の随筆(日記)シリーズ『一私小説書きの日乗』には、仕事のみでなくプライベートでも気が合って付き合いのある親友、玉袋筋太郎氏とのオモシロエピソードがしばしば出てきます。一緒に泥酔するまで飲んで→お互いどっちがより相手が好きかで言い合い→取っ組み合いになり→後からどちらかから謝って仲直りして→また最初に戻るw、という息がぴったりというか、これぞ気心しれた悪友!といえる羨ましい関係が伺い知れます。二人とも東京出身の江戸っ子(下町ではないようですが)で同い年でノリが合うし、お互いの複雑な生い立ちも解りあえる点なのかもしれません。


大げんかして、後で後悔、仲直り
↓玉ちゃんの、複雑な家族関係
fujinkoron.jp
↓西村氏の一周忌を前に、故人といきつけの信濃寺を訪れる玉ちゃん。すごくいい動画です
www.youtube.com
うずら話のつたない感想文より全然面白い動画がYoutubeにたくさんありますねw
↓【伊集院光 深夜の馬鹿力玉袋筋太郎西村賢太と番組で対談
www.youtube.com
初めて認識してから15年の時を経て手に取ったこの作品、西村氏がご存命のうちに読んでいれば良かったな!損したな~!と思いました、おのれ○○さん、あんたのせいだぞ~!w

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