うずら話 - ヒメウズラの生活

と鳥に関する雑学、たまに旅のエピソードやレトロな話などのんびりと

雑記 最期を考える3

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※この記事にはうずら話の個人的体験に基づく死生観や終末医療についての考えが含まれておりますが、あくまで個人の意見です。
現在ご闘病中で辛い思いをなさっていらっしゃる方、とても大事な家族や友人を亡くされ悲しみの癒えない方など、もし命についての話によって気が重くなったり、そういった話を軽々しくすべきでは無い、とお考えの場合これ以降の駄文シリーズは読まないでください。
前回の記事に追記するつもりでしたが、投稿日を変更すると頂いたコメントがなくなってしまうようなので別記事にしました。

🚑 2週間の間に考えたこと、の元となる話

倒れてから二週間後の検査・診察までの間、何が原因かわからないので色々と予想できる展開を想定しましたが、やはりどうしても親族の過去の病気のパターンをベースに考えが膨らみます。直近では6年ほど前に亡くなった2名で、どちらも高齢男性ではありましたが病気がなければもっと長生きしたと思います。続柄等は伏せますが仮にAとBとします。

Aの場合

急性膵炎になり、2か月ほどの闘病の末亡くなりました。自宅で突然倒れ腹部の激痛に悶絶しながら搬送され、闘病中も小康状態→悪化を繰り返し非常に苦しみ、とても可哀相な状態だったそうです。一度見舞いに行った時はちょうど落ち着いていて、もしかしたら順調に回復して退院できるかも?と望みをもっていたのですが、残念ながら願い叶わずでした。普段から酒量が多く、脂質や塩分などにもあまり気を使わない食生活をしていたようです。

www.jshbps.jp

Bの場合

肝臓ガンが発覚した時すでにステージ4の末期で、『完治はしない、何もしなければ余命は1か月ほど』と言われ、がん細胞を抑え込む手術(穿刺療法?)と抗がん剤の治療を本人が選択し行いましたが、治療開始から10か月で亡くなりました。AとBは兄弟でAよりもだいぶ年上でした、二人とも酒飲みで若い頃は筋肉質のガッチリ逞しい体型でした。

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マッチョ兄弟
イラストAC
www.cancertx-negiup.com
『食べても食べても体重が減る、動くとすぐ疲れる』という自覚症状が出て病院に行き末期ガンとわかりました、腰痛があったもののガンが原因と思わず整体院に通っていたそうです。こういう話を聞くと人間ドックなど定期健診は大事だなと思います。
本人も親族も、治療を行うことで全快は無理でもせめてあと1~2年は生きられるのでは?と期待しましたが、高齢の体に手術と強力な抗ガン薬が与えるダメージはすさまじかったです。もともと本人が高血圧だったこともあり、抗ガン薬の副作用で脳梗塞がおきる可能性があると説明されていました。手術後退院し自宅療養していましたが、ある日突然足元がおぼつかなくなり立ちあがれず、救急を呼んで病院に行ったところ脳梗塞が起きており半身が麻痺してしまいました。

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病院はいやだな
イラストAC
そこからは本人が一番嫌がっていた入院生活になりました、身体は不自由ですが意識や視覚聴覚は全く普通なので、ろれつが回らないぶんは動く方の手で筆談できました。四人部屋の病室ではリラックスできず、好きな時代劇chも見られません、夜も悪い夢をみたりせん妄があったりと、早く家に帰りたいといつも言っていました。脳梗塞の治療にはリハビリが含まれており、ガンでやせ細って弱った身体でも立って歩く練習や、腕を動かす運動などをして非常に辛そうでした。Bは元来意思が強く、冗談で人を楽しませるのが好きな人間で、お医者さんやスタッフの方々を笑わせたりしていましたが、ある日リハビリのベッドに横になっている時、辛そうに顔をしかめて天を指さして『○にたい』と意思表示されました。周りはそんな事言わずに頑張って早く家に帰ろうと励ましたけれど、この時点で動けなくてもすぐ家に連れて帰っていれば良かったなと思います。

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しんどいリハビリ…
イラストAC
脳梗塞の症状が落ち着いたころに転院をする事になりました。詳細は忘れましたが、現在の総合病院ではなくリハビリ主体の病院でQOLが改善したら家に帰れる、という話だったと思います。ガンの治療は行わず、やっても無駄としか思えないリハビリを続行です。転院先の院長と面談した際『自分の親族であればこんな高齢で末期ガンの者に辛いだけの無意味なリハビリなどさせない、本人が家に帰りたいというなら、できるだけ早く家に帰れるようにプランを組もう』と言われ、この時点で親族が強行に病院に主張すれば、本人の望み通りにできる場合もあるのだと解りました。とはいえ、決まった医療メニュー?のようなものは実施しなければいけないらしく、相変わらずリハビリは続いていました。しかし帰宅の目処が立ったという事で本人も周りも張りあいを持てるようになったと思います。

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ボロくたって、おうちが良い
イラストAC
この病院にはBが教師として働いていた時の教え子の方がたまたま看護師主任として働いてらっしゃって、自分が弱った姿を知人に見せたくないBはバツが悪そうでしたが、立派になった教え子に再会し嬉しくもあったようです。主任さんはじめ他の看護師の皆さんに先生先生と呼んで頂き、本人も冗談を言ったりしていましたが、ある日とても若い看護師の男の子から『今日先生が、自分は教師をしていたけど、自分が何かを教えたと思った事はないよ、自分のほうが子供からたくさんの事を教えてもらった、といわれて感動しました』と言われ、親族にはそんな話はしないのに随分良い事を言ったねとBに言うと、無言で眉毛を上にあげて照れ臭そうにしていたのを良く覚えています。

あとこの病院は食事が美味しくて本人が喜んでいたのが本当に良かったです。終日ベッドの上で何も出来ない患者にとって、食事は大きな楽しみの一つだと思います。動く方の手でゆっくりとご飯を食べたり歯を磨いたりは出来ますが、起きたり立ったりは自力では出来ません、帰宅後の身の周りの世話は親族がしなければいけませんので、大小の始末から服の着替えさせ方+コツなどを看護師さんにレクチャーして頂きました。

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ごはんが美味しいと楽しみになる
イラストAC
前述のように院長が言ってくれたため早期の帰宅が目標となりましたが、寝たきり状態の者を一般家屋に連れ帰り介護をする場合、ストレッチャー(人が寝たまま運ばれるワゴンのようなアレ)が出入りできる設備が整っていないと許可が出ない事がわかり、大至急自宅の改造をする事になりました。一階の本人の部屋に野外(庭)から直にストレッチャーで入れるように、縁側の外にウッドデッキのスロープ(傾斜角度も規定が決まっています)を設置しました。昔から付き合いがある住設工務店電器屋さんにお願いし、スロープは特急3日ほどで仕上がり、エアコンや電灯も新しく設置し、自動エアマットつき介護ベッドや、高さを変えられるテレビ台などレンタルしました。受け入れ環境がやっと整いあとは本人が帰ってくるだけ、という状態の時、二度目の脳梗塞が起きてしまいました。

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ストレッチャーはこれ
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介護用ベッド
イラストAC
リハビリ専門の病院では脳梗塞の治療は出来ないという事で、再び前の総合病院に搬送されました。本人は呼びかけても意識なく、さすがに二度目なのでもうダメなのではと諦めかけていましたが、MRIへ運ばれるストレッチャーの上で目が覚めてびっくりした顔をしたので、こっちもびっくりして歩きながら色々話しかけました。一命は取り留めたものの、身体は完全に動かすことが出来なくなりました。会話も目が覚めてすぐは少し出来ていましたがしばらく経つと出来なくなりました、けれども見ていると意思や視覚聴覚は正常だなと解りました。あと2~3日で家に帰れるという所でまた総合病院に入院となってしまいましたが、このまま病院の寂しい病室で寝ていても改善することは何もありません、担当の先生にもう家に連れて帰りたいと言ったところ同意してくれて、家に帰るためにまたレクチャーを受けました。自力で食事が出来ないので、鼻から胃まで管を通して流しこむ栄養液の入れ方、痰がたまっても自力で咳をして出したり飲み込んだり出来ないので(放っておくと窒息や細菌感染してしまう)、痰を取り除く吸引器の使い方を習い、器具を自宅にレンタルしました。そして約一週間後、やっと新しく作ったスロープの上を運ばれてBは自宅に帰ってきました。この時介護タクシーの運転手さんがストレッチャーを押したりBをベッドに移動するのを手伝ってくれましたが、また偶然にもBが教師として働いていた頃の教え子だったそうで、一瞬の関わりでしたがとても親切にして頂き今でも忘れられません。

自宅介護に入り、寝たきりですが窓の外の草木を眺めたり、時代劇chや相撲実況などを見ている様子から、ちゃんと認識できているような感じでした。その後は週間メニューで決まっている訪問リハビリ(マッサージ的なもの)や入浴サービス(風呂桶を室内に運び入れて女性三人がかりで風呂に入れてくれます、とても気持ち良さそうでした)を受けました。色々思いだす事はありますが全て書いていたらきりがありません。このような生活を一か月ほど過ごしBは亡くなりました。

やった事が結果的に良かったのか悪かったのかわかりませんが、この時点で介護する親族の体力は限界でした。こまめに痰吸引を行わないと窒息する恐れがあるので十分に睡眠がとれない、長時間目を離すことが出来ない、のは解っていても一番しんどかったです。出来るだけ長く生きて欲しいと思いつつも、ある程度終わりが予測できる状態だったので実行できた事で、これを何か月~何年も続けたら介護する側が倒れるでしょう。

以下は親族としてあの時ああしておけば、どうすれば良かったか?と思う失敗や疑問点です
・手術や抗ガン薬をせず食事療法などの対処であれば、細々ながらも脳梗塞で苦しむことなく半年~一年は生きられたかもしれない
・普段から密にコンタクトを取って(病気が発覚するまでうずら話は離れた所に居ましたので)いれば早期発見できたかも
・長生き家系(90歳、80歳当たり前という感覚)という根拠のない自信を持ちすぎていた
・本人の希望を叶えられるかどうかを最優先に考え、あらゆる交渉を早期にすべきだった
・苦痛のあまり○にたいと意思表示された場合、どう対処するべきだったか

他にもまだまだありますが、一度にまとまらないのでこの位におさめておきます。

🚑 うずら話が2週間の間に考えたこと

上記の体験を経て以来、自分は『放っておけば死ぬような病気になった場合、その病気で死ぬ(出来るだけ苦痛を取り除く処置はして頂きたい)』と決めていましたが、さて実際その状況に直面した場合、本当にその意思を貫けるか?を確認したのが先日の『ぶっ倒れから検査まで』の二週間のあいだでした。
CTやMRIでガンなどの病気が見つかったらと想像すると、やはり血の気が引き沈鬱な気持ちになりましたが、ではどうするかという段階に至ると考えは変わりませんでした。Bの場合は本人の決断とはいえ、家族のことを考えて治療の道を選んだという面があります、この辺りの考えについてBに聞くことがなかったので想像でしかありませんが、本人だけの事であれば治療せず自然にまかせて、もっと安楽な最期を迎えていたかもしれません。

もちろん小さい子供や成人していない家族など、面倒を見なければいけない人間がいる場合は改善策を取らなければいけませんが、今のところはヒメウズラ隊のみで、これに関しては毎日餌をやって掃除くらいしてくれる家族がいるので大丈夫なわけです。この点、人間より鳥の方がよっぽど自立しているので、温度と食と衛生管理だけきちんとやれば心配いりません。こういう事を考えていると、まさかまめ師匠より自分が先に死ぬ可能性が出てくるとはなあ、と有りえる話ながらも不思議な気持ちになりました。

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まめ『おたがい、いつしぬかは、わからないね』
イラストAC
全ては、『もしかしたら』『かもしれない』という予測できない話ではありますが、『治療』に翻弄されて望まない状態にどんどんはまって行くのだけは避けたいものです。とはいえ身体が動かなくなったり、意思疎通が不自由になってからでは希望を伝える事も出来ないので、健康なうちに何かしらの形で自分の意思を公的に有効な形式で書き残し強く主張しておくべきだと思います。Bが健康な頃に書いた遺言があり、体に管をつけるような治療はいらぬと書いてありましたが、結局は病院で管をつけたり栄養を入れたりする事になってしまいました...普段からそのような話をして強く言われていれば、親族はその通りにしたと思います。

とりとめもない話になってしまいましたが、自分の少ない体験を元に考える結論は、
『Aの急性膵炎など激烈な苦痛を伴う病苦の場合は病院で対処する他なく、安楽死が認められるよう法改正をするしか無いが、Bの肝臓ガンのような気づかぬ間に拡がり緩やかに死を迎えるような病気は、苦痛さえ無ければ死に方としてはそう悪くないものなんじゃないか?』
という事です。
Bが苦しんだぶん、Bと同じ病気になった場合、自分が何もせずにどういう状態になっていくのか、確かめたいと思います。
病気と治療に対する考え方は本当に人それぞれですので、それはおかしいぞ!というご意見もあろうかと思いますが、あくまでうずら話個人のつまらん考えとして受け取って頂ければ幸いです。

このように変に覚悟を決めたものだから、犬の事だけはちゃんと書き残しておかねば!と焦って中途半端な記事を投稿したりしました。本当に人間いつどうなるかわからないので、思い立ったらやれる時にすぐやっとくべきだな、と思いつつズボラは中々治らないわけです。

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小次郎さんやモチモさんやトロロさんなど
みんなに会えるかなと思うと、悪くない気がしますね

🎂 余談

あと、ひとつだけ信憑性のある話として、子供の頃から動物が好きで、もの言わぬ生き物の表情を読みとるのに慣れているせいか、意識はしっかりしているのに言葉が出ず身体も動かせないBの目から、うずら話だけはBの言いたい事を汲み取る事が出来たというのがあります。家族に鳥や犬猫兎亀魚、その他もろもろの生き物がいるとこういう時に意外に役立つ事があると思います。

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さて、何を考えているでしょうか?
イラストAC

→ 4へつづく

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