クチバシは鳥の手、指、道具、武器
鳥類の口にはクチバシがあり歯がありません、祖先の恐竜や始祖鳥には歯がありましたが、空を飛ぶため軽量化を図ったら無くなってしまったようです。歯があるとそのぶん顎や頭蓋骨も大きくなり重くなりますしね。我が家の隊員を観察しているぶんには、餌を食べたり、何かつまんだり、毛づくろいしたりと、彼らの生活に必要な動作にはクチバシだけで何の不自由もなさそうです。歯がないので食べ物は丸のみですが、歯の代わりに砂嚢(砂肝、筋胃)で食べ物をすり潰してちゃんと消化しています。ひとつだけ難点があるとすれば、目測を誤って or 仲間に取られまいと焦ってキャパオーバーのものを無理くり途中まで飲み込む → 自力では押しても引いてもな状態になる → 誰かの助けが必要、になる事です。たいていは『あ、これは無理だな』と思ったら首をブルルッと振ったり足でカキカキしたりして吐きだしますが、長~い茎などを強引にいって取れなくなりショボンとなっている事があります。そういう時はゆっくりゆっくりと、喉や内臓を傷つけないように引っぱり出します。ワニにも砂嚢があり、立派な歯があるのに何故だろうと思いますね。ワニの歯はトラバサミのようなもので、咀嚼はせず獲物は基本丸のみなので『消化を助けるため』と、体内に小石を溜めて潜水を助ける『重りの役目』にしているそうです。鳥は空に浮かぶため砂嚢を持ちましたが、ワニは水に潜るために砂嚢を使っているって、正反対で面白いですね。
歯がなくなった理由は他にもある?
『歯がない方が早く孵化できる』という説があるようです。歯の発生には時間がかかるため、恐竜の孵化には何か月間を要したのに比べ、現代の歯のない鳥類は数日~数週間で孵化するから、が根拠のようです。確かに鳥類以外の動物(哺乳類)も生まれた時は歯がないですね?哺乳に都合が良いように歯がないのかと思ってましたが...歯ができるのを待っていたら膨大な時間がかかるという事ですかね?
しかしアザラシやオットセイなどの海棲哺乳類は生まれてすぐにエサを取り始めるため、生まれた時から歯が生えているそうです。生まれてすぐのゴマフアザラシの赤ちゃんに狩りが出来るとはとても思えませんが...まあ過酷な自然環境に適応しての事なんでしょうね。アザラシ類の妊娠期間は10ヵ月程度だそうです。歯のあった鳥のご先祖に関するニュース
yuihaga.blog.fc2.com
歯?っぽい道具を持つなかま
🐤 ガチョウ
クチバシに歯が!とその見た目のインパクトから怖れられるガチョウさんのクチバシですが、当然あのギザギザは歯ではなくただ『ギザギザのあるくちばし』です。舌にもギザギザの『歯舌』(猫舌のザラザラ突起(糸状乳頭 : しじょうにゅうとう)のようなもの)があるので、恐怖倍増という感じですが、『歯』があるわけではありません。このギザギザで水草をちぎったり、砂の中のものを濾しとったりして食べるのに役立つ便利な道具です。(カモさんにも小さいギザギザはあるみたいですね。)
🐤 ヒヨコ
これは『歯』ではなく上クチバシの先にある『道具』ですが、名前が『卵歯』というのでついでに紹介です。ヒヨコが孵化する時にこの部分を使って卵の殻を割ります、逆缶きりみたいなイメージでしょうか。生まれて2~3日したら消えて無くなってしまいますので、なかなか見るチャンスは少なそうです。
🐤 ハチドリ
武器としてのクチバシ。ホバリングで花の蜜を吸う&すごい寝相&いびき、と可愛いイメージしかないハチドリですが...意外に武闘派です (^o^;
nazology.net
ハチドリのイビキ | sleeping Hummingbird |
クチバシなかま
鳥類以外にくちばしを持つのは
🐤 爬虫類の一部(カメ・翼竜・恐竜)- 鳥のクチバシに似ている
🐤 カモノハシ - 骨格は中心部だけで軟組織でできている
同じ性質のクチバシを持つのは亀さんだけですが、空を飛ばない亀さんがなぜクチバシを持つにいたったのかは、まだ解明されてないそうです。
news.mynavi.jp
知れば知るほどクチバシってヘンテコで面白い器官だなと思いますが、鳥さんの口に歯がズラッと並んでいたら可愛くないだろうし、ガブガブされたらシャレにならない位血だらけになりそうなので、やっぱりクチバシで良かったですね。
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